F1ワッチ (F1watch)

Watching the Formula One from an Armchair

シャンパンがF1ブランド崩壊の「呼び水」となるか?

シャンパンのMumm(マム)が、F1から撤退した。

Celebration time

表彰台でばらまかれるアルコールを提供することに、どれだけの価値があるのだろう? F1はそれにかなり高い価値があると考えたが、MUMM側はそこまでの価値はないと考えたようだ。その結果、シャンパン・ファイトは、2016年シーズンからは別のブランドのシャンパンで実施されることになる(Formula 1 ends Mumm partnership)。

しかも、これは単なる撤退ではない。MUMMはF1からフォーミュラEへ「移籍」したのだ。

MummのF1からの撤退が報じられる3ヶ月前の2015年10月、フォーミュラEは既に「公式シャンパンにMummを迎えた」と発表していた(Mumm becomes official champagne partner - Official FIA Formula E Championship)。

しかしMummとF1の決裂が報道されたのは、2016年1月だったようだ。

報道によれば、Mummは年間約6億円をF1に支払って、シャンパンを独占的に提供する権利を得ていたようだが、F1側がその額の引き上げを迫ったようだ(F1公式シャンパン変更に。マムとの15年の歴史に幕 - AUTOSPORT web)。

F1の公式シャンパンが変更されるのはこれが初めてではない。Wikipediaによれば(Moët & Chandon - Wikipedia, the free encyclopedia)、1966年から1999年までの実に33年間に渡って、F1の表彰台ではMoët et Chandon(モエ・エ・シャンドン)が独占的に使われていた。だから、長年F1を見ている人は、もしかしたらシャンパンのブランドが途中で変わったことに気がついていないかもしれない。

上記のような「長いおつきあい」もあって、撤退するMummに代わる後継ブランドはモエ・エ・シャンドンだと推測されている(Moët & Chandon replace Mumm Champagne as sponsor of Formula 1 | Glass of Bubbly)。この件にはモエ側がF1に興味を示しているという裏付けがあり、既にモエ・エ・シャンドンは、2015年9月にマクラーレン・ホンダとの長期パートナーシップを終結している(McLaren Formula 1 - Chandon becomes new official partner of McLaren Honda)。どうやら、マクラーレン・ホンダの全盛期を彩ったモエ・エ・シャンドンと共に、ふたたび全盛期を……という意気込みも、ロン・デニスにはあるらしい。

それにしても、今回のMummの一件は象徴的だ。さまざまなスポンサーが「F1からFEへ」と流出するような事態が、次々と生じるのではないか――それとも既にF1ブランドの崩壊は始まっているのか?――と邪推してしまう。

どうせなら、表彰台でシャンパンをまき散らすようなことはやめて、ぜんぶコカ・コーラにしたらいいんじゃないか。ほら、コカ・コーラがF1に参入するっていう噂、定期的に出てくるから……。

豆知識。ちなみにバーレーンなどのムスリム圏の表彰台では「Waard(英ガーディアン紙によると、これはヴァードと発音するようだ[Hideously diverse Britain: Muslim mates and the demon drink | UK news | The Guardian])」と呼ばれる、ローズウォーターとザクロジュースを混ぜた発泡性のノンアルコール飲料が用いられている。

ぜひバーニー様におかれましては、Mummへの当てつけがてら「シャンパンは時代遅れ!」と、ぜひ世界中で脱アルコールを……Think before you drive.

(CC) Photo: Celebration time | Flickr - Photo Sharing!

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