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F1ワッチ (F1watch)

Watching the Formula One from an Armchair

ロン・デニスの野望

やはりロン・デニスはマクラーレンを再び完全に掌握するようだ。先日の「なぜマクラーレン・ホンダはドライバーを決められないのか - F1ワッチ (f1watch)」の続報として。

David Cameron

ついにマクラーレン・ホンダの2015年のドライバー・ラインアップが決定した(マクラーレンドライバーはバトンとアロンソ! | McLaren | F1ニュース | ESPN F1)のは各メディアの既報の通りである。

そしてそのニュースとあわせて報じられたのが、ロン・デニスの動向だ。

どうやらロン・デニスはマクラーレンというF1チームに未練があったようだ。アダム・クーパーがブログで書き(Dennis planning to acquire majority stake in McLaren | Adam Cooper's F1 Blog)、またBBCのアンドリュー・ベンソンもまとめているように(BBC Sport - Ron Dennis: McLaren chairman wants control of group)、デニスは再びマクラーレン・グループの総帥として全権力を掌握しようとしている。

つまり、マクラーレンの株式の過半数を、デニスが取得するということである。

Dennis owns 25% of the McLaren Group, long-time partner Mansour Ojjeh 25% and the Bahraini royal family's Mumtalakat investment fund the remaining 50%. All parties will remain shareholders if the deal is finalised. (BBC Sport - Ron Dennis: McLaren chairman wants control of group

アンドリュー・ベンソンが伝えているように、現在のマクラーレン・グループの株式で、ロン・デニスが所有しているのは25%に過ぎない。

McLaren refused to say how much Dennis needed to raise, but the company is said to be worth about £1bn so he would require at least £250m. (同上)

しかし、マクラーレンはコメントを拒否したものの、マクラーレン・グループの価値がおよそ10億ポンドであることに鑑みると、デニスは少なくともあと2億5千万ポンドの資金を用意すれば、株式の過半数を所有できることになる、とベンソンは憶測している。

It’s understood that as early as next year TAG and Mumtalakat will sell a chunk of their stock to Dennis, although both will retain a stake in the company, and no deal has been finalised as yet. (Dennis planning to acquire majority stake in McLaren | Adam Cooper's F1 Blog

さらにアダム・クーパーによれば、おそらくデニスに対する株式の譲渡は来年早々に行われるだろうと考えられており、たとえデニスに対して株式の委譲がおこなわれたとしても、それまでの株主はそれぞれ株主として留まる……つまり、デニスが過半数を獲得するのに必要なぶんだけ、既存の株主が株式の一部をデニスに譲渡する(売却する)という形がとられるのだという。

果たしてロン・デニスの野望は達成されるのだろうか。というのも……

そもそもマクラーレンが現在の体制となったのは、メルセデスとのエンジン契約に始まっている。

1999年にダイムラー・クライスラー(すなわちメルセデスの親企業)がマクラーレンの株式の40%を買い取り、チームへの影響力を増した。しかしながら、その後マクラーレンはメルセデス・エンジンとの契約を終了することを決定し、その結果、2012年までにダイムラー・クライスラーが所有していた株式はマクラーレンに戻された。

2012年に書かれたあるブログ記事によると、これはマクラーレンとメルセデスの「離婚」であり、その機に乗じてロン・デニスは、ダイムラー・クライスラーが手放す株式を取得することでマクラーレンの支配権を確立するだろうと考えられていたようだ(McLaren-Mercedes divorce and Cosworth need a new partner. | thejudge13)。

しかし実際には、2013年、マクラーレン・グループの株式の半数は中東の投資家たちに所有されることになった(McLAREN AUTOMOTIVE ANNOUNCES NEW REGIONAL DIRECTOR FOR MIDDLE EAST AND AFRICA : McLaren Automotive Media Centre)。

だから、もし2015年、ロン・デニスがマクラーレン・グループの株式の過半数を入手し、名実ともにグループの総帥として君臨するのであれば、それはおそらく彼にとっての「悲願」を達成することになるのだろう。

以上、最新の株式譲渡のニュースをふまえて、これまでの経緯を「ロン・デニスの野望」ストーリーとしてまとめてみた。

これまでの紆余曲折のなかで、ガレージひとつから身を起こし、今や英国を代表する技術企業のひとつとなったマクラーレン・グループ。そこにロン・デニスが絶対的な支配者として君臨するとき……果たしてチームはさらなる繁栄の時代を迎えるのか、それともゆるやかな没落に陥るのか。

……そういえば、織田信長は野望を達成する直前、本能寺にて明智光秀の謀反に倒れたわけだが……、どうだろう、ウィットマーシュさん? あれ? それともサム・マイケルあたりかな?

(CC) 画像出典:David Cameron | Flickr - Photo Sharing!

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