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ロズベルグはハミルトンに優勝を譲ったのか

ルイス・ハミルトン ニコ・ロズベルグ メルセデス イタリアGP

イタリアGP決勝で誰しも目を疑ったのは、トップを走るメルセデスのニコ・ロズベルグが二度も同じ場所でコース間違いをしたことだ。

#6 Nico Rosberg Mercedes W05 Hybrid-7271cs

そこでロズベルグの相次いだ凡ミスは、あまりにも不審ではないか、との声がある。ポッドキャスト宛にも、既にそのようなおたよりが届いており、ネットのいたるところで「陰謀説(conspiracy)」は唱えられているようだ。

ジャーナリストのジェイムズ・アレンは、本件について「まとめ」記事を書いており、そのような陰謀説が唱えられる背景を整理したうえで、実際にはロズベルグには精神的プレッシャーや、いくつかの状況から「凡ミス」を犯したのだろうと考えている(A response to the conspiracy theories on Nico Rosberg’s “mistake” in Monza | James Allen on F1 – The official James Allen website on F1)。

陰謀説の背景には、ベルギーGPの後にメルセデスチーム内でおこなわれたという「手打ち」と「ロズベルグに対する処罰」のニュースがある(ロズベルグが謝罪、処分を受ける | Mercedes | F1ニュース | ESPN F1)。チーム内でどのような処分がロズベルグに科されたのか明らかにはされなかったが、後に「罰金だったのではないか」という情報がリークされた(Rosberg handed 'six-figure fine' | Planet F1 | Formula One News)。

しかし今回のイタリアGPで、あたかもスタートで首位に立ったロズベルグが、PPからスタートしたものの出遅れて挽回を果たしたハミルトンに、凡ミスとみせかけて1位の座を譲ったかのような行動がファンの目に留まり、「これもメルセデスチーム内の何らかの取り決め、ないしはロズベルグに対する処罰の延長なのではないか」とされたというわけだ。

陰謀説によって唱えられている「ありうるシナリオ」とは、土曜日の予選でハミルトンがポールポジションを獲得した段階で、ロズベルグはハミルトンに対して「挑戦しない」という約束が為されたのではないかというものだ。

しかしアレンは、ロズベルグがそのような凡ミスと見せかけることでドライバーとしての技量を問われ、かつ障害物をよける際にマシンかタイヤを傷つけるかもしれないような選択をするとは考えにくいという。例えば2011年のブラジルでレッドブルのベッテルがウェバーに1位を譲った際の「疑惑のギアボックストラブル」のような、もっとスマートな方法があるからだ(モバイル版 ベッテルニュース - 【F1ブラジルGP】ベッテル2011年最終戦は2位―疑惑のギアボックストラブル?!)。

さらに、ロズベルグには、あのコーナーでタイヤをロックアップさせて強引に曲がるのではなく、敢えてまっすぐいくだけの理由があったとアレンは分析している。

Because he had just made his only stop of the day five laps earlier and he would have flat spotted his tyres with 24 laps to run. It would have required another pit stop and that would have cost him positions. Bear in mind he had painful recent experience of this in Spa, where he flat spotted his tyre and compromised his strategy, which cost him the win to Ricciardo.

アレンは言う。「なぜなら、彼はその日に唯一のピットストップを、5周早くおこなったところだった。彼がタイヤにフラットスポットをつくっても、24周を走らなければいけない。もしフラットスポットを作ってしまえば、もう一度ピットストップしなければいけないことになり、これは彼のポジションを失わせる結果になる。心に留めておきたいのは、彼はスパでこの種の辛い経験をしていたことだ。彼はスパでタイヤにフラットスポットをつくってしまい、戦略で妥協せざるをえなくなり、ダニエル・リカルドに勝利を奪われることになったのだ」

以上、ジェイムズ・アレンによる「陰謀説」まとめ記事から、その妥当と思われる見解を紹介した。

確かにテレビを見ていて疑問だったのは、例のコーナーで、彼がブレーキングを最後までおこなわず、ふっと力を抜いたかのように直進していたところだったが、これは彼が過剰にタイヤに対して気を配っていたということだったのだろうか。確かに、もしタイヤを傷めていれば、彼は今回も順位を失っていたかもしれない(マッサに?)。

メルセデスのチャンピオン争いは、まだまだ続きそうだ……。

(C) 記事出典:A response to the conspiracy theories on Nico Rosberg’s “mistake” in Monza | James Allen on F1 – The official James Allen website on F1

(CC) 画像出典:#6 Nico Rosberg Mercedes W05 Hybrid-7271cs | Flickr - Photo Sharing!