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バーニー宛の公開質問状「私に30分くれれば、もっとお金を儲けさせてあげる」

バーニー・エクレストン ソーシャルメディア

「あなたは大きなチャンスを逃している」と、バーニーに対して公開質問状を投稿したのが、モータースポーツのコンサルティングを手がけているという5G Creative社のジェイムズ・ダンフォードである(An Open Letter To Bernie Ecclestone: Formula 1 and Social Media | 5G Creative)。

彼はF1ファンであることから、昨今のF1のネットビジネスへの取り組みに苛立ちを募らせているようだ。確かに、F1は技術的には先進的であり続けることを目指しているように見えるが、その運営に関しては極めて保守的なスポーツである。その保守性が、ヨーロッパという文化に由来するのか、それともバーニー・エクレストンというひとりの老人に由来するのかは断言できないが、おそらくその両方だろう。そこで彼は、バーニーに対する私信というかたちをとって、ブログの記事を公開した。

彼の苛立ちは、おそらく多くのF1ファンにとっても共有できるものであると思われたので、ここでその内容を紹介したい。

Bernie Ecclestone inspecting the Paddock Club

An Open Letter To Bernie Ecclestone: Formula 1 and Social Media

(Quoted from 5G Creative)

Dear Mr Ecclestone,

拝啓、エクレストン様。

I’m really passionate about the use of social within Motorsport, and it’s incredibly frustrating when Formula 1 is missing such an incredible opportunity. You’ve got sites like WTF1 that have built huge fan bases simply by posting great content across social and on site.

私はモータースポーツはソーシャルメディアをもっと利用すべきだと強く信じています。とくにF1が信じられないくらい大きなチャンスを逃していることに、苛立ちを隠せません。『WTF1』のようなサイトは膨大なF1ファンの集まる場所になっています。ウェブとソーシャルを通じて有益なコンテンツを配信しているからです。

Bernie Ecclestone, in regards to social media and falling television figures

バーニー・エクレストン様。テレビ視聴率の低下と、ソーシャルメディアに関して、あなたは『オートスポーツ』で以下のように発言しました。

“But I think the change that is currently taking place is very shortlived, as these social media people are starting to think it is not as good as they thought.”

「しかし私が思うに、現在おきている変化は、とても短期的なものだ。ソーシャルメディアを利用している人びとは、それが彼らが思っているほどに良いものではないとまもなく考えるようになるだろう」

[訳註:上記発言のソースは「Bernie Ecclestone dismisses F1 TV decline and social media calls - F1 news - AUTOSPORT.com」]

Firstly, lets look at a few facts. Facebook has 1 billion users with 802 million daily active users. Twitter has 250 million users. Youtube sees more than 1 billion unique users per month, with over 6 billion hours watched per month.

まず、いくつかの実際の数字を見てみましょう。Facebookは、10億人のユーザーが登録しており、そのうち8億人がアクティブユーザーです。Twitterには2億5千万人のユーザーがいます。YouTubeは10億人以上のユニークユーザーが毎月訪れており、毎月60億時間以上も動画が見られています。

By ignoring social? You’re essentially saying you don’t really care about that segment.

それでもソーシャルメディアを無視するんですか? あなたはこのセグメントをまったく無視すると言っているわけです。

Looking at other sports will show you exactly how powerful it can be. Moto GP? They’ve utilised it incredibly effectively. Short clips are uploaded when incidents happen, social channels are active, users engage with them and they’re providing a fantastic service to users.

もっとうまくソーシャルメディアのパワーを生かしている他のスポーツを見てみましょう。MotoGPはどうですか? 彼らはソーシャルメディアをとてもうまく利用しています。何かアクシデントがおきると、すぐに短いビデオクリップが投稿されます。ソーシャルメディアのチャンネルは常に更新されており、ファンはスポーツとつながりを持つことができています。MotoGPはファンに対して素晴らしいサービスを提供しています。

At time of writing, they’ve have 316,211,433 views on Youtube alone. You know you can show ads to all those users.. right? Formula 1 has incredible content.

今これを書いている段階で、YouTubeだけで彼らには約3億人の視聴者がいます。あなたは、YouTubeで視聴者に広告を見せることができることを知っていますか……知っていますよね? F1はとても有望なコンテンツですよ。

A point I really want to address, and one which I feel will be close to your heart is how you can make money out of these channels.

ですから、私があなたの心に響くだろうと考えているのは、あなたがどうすればもっとソーシャルメディアからお金を稼ぐことができるか、それをあなたにお伝えしたいのです。

Youtube ads: All that content you’ve got? Upload it. Put ads at the start.

YouTubeの広告:あなたの持っている動画コンテンツを、YouTubeへアップロードしなさい。そして動画に広告を表示しなさい。

Social takeovers: You know how track advertising is sold? Why not do the same for your social channels? Segment your content into different sections, and sell off the sponsorship. Think about it, after every qualifying session, the Formula 1 channels could upload the pole position lap. That could be “brought to you by official timekeeper Rolex”. Straight away, you can reach millions of people – without any real cost to you.

テイクオーバー広告の採用:あなたはサーキット広告がどのように販売されているのかご存知ですよね。なぜそれと同じことをソーシャルメディアに対しておこなわないのですか。あなたのコンテンツに関心のある層をいくつかの異なるセクションに分割して、それぞれにスポンサーをつけなさい。例えば、予選セッションがおわったら、F1チャネルはすぐにポールポジションのラップをアップロードする。そして「F1公式タイム計測は、ロレックスが提供しています」と……こんなのはどうでしょう。シンプルに、あなたは数百万人の人びとに対してメッセージを届けることができます。しかもあなたにほとんどコストがかからないのです。

Increased overall reach: At the end of the day (taking out the B2B side of things), brands want the logo’s they have to be seen. Alongside your television channels, adding an enormous social audience will mean you can charge even more.

総合的なリーチを改善する:決勝が終われば、ブランドは自らのロゴをもっとよく見せたがります。テレビの中継チャネルに、ソーシャルメディアの膨大な利用者を加えれば、もっとリーチを改善できます。

Traffic generation: Social can and does generate a LOT of web traffic. That’s eyeballs on formula1.com, or whichever site you’re sending them to. In turn, you can sell display ads, simples.

トラフィックを生成する:ソーシャルメディアは極めて膨大なウェブ・トラフィックを生じさせることができます。formula1.comはその中心になりますし、あなたがコンテンツを提供するどんなサイトでも可能です。それらに対して次々と、あなたはディスプレイ型の広告を販売することができるでしょう。

You’re missing a big opportunity, not just for increasing the fan base but for generating increased revenue. If you’ve got 30 minutes spare, let me come and explain how to make money from social and increase the reach of the sport and at the end of the day, increase revenue for FOM.

あなたは巨大なチャンスを逃しています。ファンの規模を大きくするチャンスだけではなく、より多くの収益を生むチャンスを逃しているのです。もしあなたに30分も空いた時間があれば、ぜひ私を呼んでください。どのようにしてソーシャルメディアからお金を生み出し、f1というスポーツがより多くの人たちに届くようになるのか、ご説明させていただきます。これはおちろん、FOMの収益を拡大することになるのです。

Yours Faithfully,

James Dunford.

敬具

ジェイムズ・ダンフォード

以上、5G Creativeのジェイムズ・ダンフォードの記事を紹介した。つまりは自社の宣伝という側面もなくはないが……彼がF1ファンとして「なぜ、F1はこんな簡単なことをやらないんだ」と思ってきたことを、バーニーの琴線に触れるように「お金がもっと儲かりますよ」というオブラートにつつんで伝えようとしているところが、面白い。

確かに彼が言うように、保守的なF1にとって昨今の話題のひとつが、ソーシャルメディアの活用である。当ブログでも、「ソーシャルメディアを活用するトップアスリート:F1ドライバーの場合 - F1ワッチ (f1watch)」という記事を紹介したことがある。

FacebookやTwitter、そしてYouTubeのような「ソーシャルメディア」が一過性の流行なのか、それとも私たちの生活全般を改革しているのかはわからないが、F1がいまだにそこに本格的に手をつけていないのは、なぜなのだろうか……。

(C) 記事出典:An Open Letter To Bernie Ecclestone: Formula 1 and Social Media | 5G Creative

(CC) 画像出典:Bernie Ecclestone inspecting the Paddock Club | Flickr - Photo Sharing!