F1ワッチ (F1watch)

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ジロ・デ・イタリアは終わったが、アロンソのチーム作りは終わらない

イタリアで開催されていたジロ・デ・イタリアが閉幕した。かねてからプロチーム設立の噂があるフェルナンド・アロンソ(参照:アロンソが計画中の自転車プロチーム、UCIに優遇処置を求める)は、終盤の第18ステージに登場して、表彰式のプレゼンテーターを務めたことで話題になった(さらに選手でもないのにインタビューまで放送された)。

チームアロンソ設立に向けての彼のコメントは、各種F1メディアでも報じられている通りである。そこで当ブログではチームアロンソがどのように自転車界で考えられているのか、UCI(国際自転車競技連合)の会長ブライアン・クックソンによるコメントを紹介したい。『ベロニュース』のアンドリュー・フッドが報じている。

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Fernando Alonso Confirms 2015 WorldTour Team Plans Still Alive

(Quoted from VeloNews.com)

Fernando Alonso showed up at the Giro d’Italia on Thursday to assure the cycling world that his plans to create a new elite team still have the green light.

フェルナンド・アロンソがジロ・デ・イタリアに登場した。そこで彼は新しいプロチームを創設するという自身の計画が進行中であることを自転車界に対して保証した。

According to reports, Alonso’s group wants assurances from UCI that it will have an elite, World Tour-level license that would guarantee it a place in the Tour de France for 2015 in its debut season.

既に報じられたところによると、2015年のデビューイヤーにツール・ド・フランスに参加することができるワールドツアー・ライセンスを必ず獲得できるように、アロンソの関係者たちはUCIに確約を求めたという(参照:アロンソが計画中の自転車プロチーム、UCIに優遇処置を求める)。

UCI president Brian Cookson confirmed he met recently with Alonso’s representatives, but said no exceptions would be made for the superstar driver.

これに対してUCIの会長であるブライアン・クックソンは、彼が最近アロンソの代理人たちと会ったことを認めてた。しかしながら、いかにアロンソがスーパースターであったとしても、特例は認められないと語った。

“The rules apply to everyone,” Cookson said during a press conference earlier in the Giro. “We will be as helpful with Alonso as we are with everyone else. It’s great they’re interested, we want to support a new team like that because we’ve lost too many teams, but they have to respect the regulations.

「ルールは全員に適用される」と、クックソンはジロ・デ・イタリアの序盤に開催された記者会見で述べた。「我々は、誰に対しても平等に手を差し伸べるという意味で、アロンソに対しても役に立ちたい。アロンソが我々に関心を持ってくれたことは嬉しく思う。我々はあまりにも多くのチームを失ってきたので、新しいチームをサポートしたい。しかしチームはルールを遵守しなければいけない」

“The rules aren’t there to make things difficult. Just a few years ago a well-known sport director was fooled by a fake sponsor,” Cookson continued. “The point of the rules is to assure there is a genuine sponsor and that the team is bona fide. That is right and proper thing to do. The rules apply to everyone.”

「ルールは物事をややこしくするために存在しているのではない。数年前に、とあるよく知られた監督が偽物のスポンサーに騙されたことがあった」クックソンは続けた[訳注:2005年、ジャンカルロ・フェレッティがソニー・エリクソンをスポンサーに新チームを立ち上げるという噂があったが、スポンサー契約が終結されず破談となった件であると思われる(参照:フェレッティ監督の新チーム、結成前に立ち消えの衝撃 : CYCLINGTIME.com)]。「ルールの焦点は、そこに本物のスポンサーが存在することを保証することであり、チームが実際に存在していることを確約するためだ。それが正しいことであり、正しい物事の進め方だ。ルールは全員に等しく適用される」

以上、『ベロニュース』からアンドリュー・フッドの記事から、UCI会長ブライアン・クックソンのコメントを引用して紹介した。注意深く読むとわかるが、このクックソンのコメントは、先日伝えられたチームアロンソに対するアロンソのコメントよりも前に発せられたものである。つまり最新のコメントを得られていないということだろう。

参戦の確約を得るためにははスポンサーが必要だが、スポンサーはあらかじめ参戦の確約が欲しい。という典型的なドツボに嵌まっているアロンソだが、事態がどう進むのかは予測できない。

しかしF1ファンにとって面白い点が、現在のUCI会長のブライアン・クックソンの存在だ。彼は英国人で、2013年にUCI会長に就任したばかりである。彼の前任者のパット・マックエイドはランス・アームストロングのドーピング問題の隠ぺい工作に与してきたなど、ダーティな噂が絶えず、UCIが長年に渡って引きずってきた腐敗の象徴であるともいわれていた。そんなマックエイドとUCIの腐敗体制と決別すべく選出されたのが、現UCI会長のブライアン・クックソンなのである(ブライアン・クックソンが新UCI会長に!UCIに変革の時!新しい透明な構造の構築と限りなく黒の近いグレーな過去との決別! : CYCLINGTIME.com)。

この会長交代劇は、F1におけるジャン=マリー・バレストルからマックス・モズレーへの交代を想起させる。前UCI会長のマックエイドは、アイルランド人ではあったが、長年UCIが温存してきたフランスやイタリアなどの大陸系の伝統を踏襲していたと考えられている。であるからこそ英国人のクックソンがそのオルタナティブとして新UCI会長に選出されたのである。

つまりアロンソにとっては、たとえ彼がヨーロッパ大陸のスターであるフェラーリのF1ドライバーだとしても、「えこひいき」はあまり期待できないということだ。よくも悪くも現在のUCIはフェアであろうとしており、彼に対する温情は期待できないと僕は予想する。

(C) 記事出典:Fernando Alonso confirms 2015 WorldTour team plans still alive - VeloNews.com

(CC) 写真出典:sombra | Flickr - Photo Sharing!

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