F1ワッチ (F1watch)

Watching the Formula One from an Armchair

F1パドックはニコ・ロズベルグの「事件」をどのように考えているか

モナコGPの予選Q3で、メルセデスの二人の間にちょっとした問題が生じた。予選で先にタイムを出していたロズベルグが、すぐ後ろでアタックしていたハミルトンの邪魔をしたのではないかというのだ。ジャーナリストのジェームズ・アレンが、2006年モナコのミハエル・シューマッハの一件(いわゆる「ラスカス駐車場」)に触れながら、スチュワードの判断とはまた違った、パドック内の「雰囲気」を伝えている。率直に言えば、ロズベルグは疑われているということだ。

Lewis Hamilton

Hamilton Body Language Leaves Little Room for Doubt as Rosberg Keeps His Pole

(Original text is here)

Lewis Hamilton’s body language after qualifying left little room for doubt that he suspects team mate Nico Rosberg may have deliberately messed up his final lap to stop Hamilton from taking pole.

予選終了後、ルイス・ハミルトンのボディ・ランゲージは、彼がチームメイトのニコ・ロズベルグに対して疑念を抱いていることを示していた。ロズベルグが意図的にハミルトンの最終アタックを邪魔して、ポールポジションを確保したのではないかというものだ。

Hamilton said that he was over 2/10ths of a second up on the German, when the incident happened at Mirabeau corner. Speaking to BBC Radio 5 Live Hamilton compared the situation to the feud between Senna and Prost in the late 1980s and said: “I like the way Senna dealt with it. I think I’ll take a leaf out of Senna’s book.”

ハミルトンによれば、今回の事件が起きたミラボーまでに、彼はロズベルグをコンマ2秒上回っていた。BBCラジオ5ライブでは、彼は1980年代末のセナとプロストのあいだの確執と自分たちの関係を比べてみせた。「私はセナのやりかたが好きだ。セナの本を読んで勉強するべきかもしれない」

Back in 2006, Michael Schumacher’s crash into the barriers at Rascasse aroused immediate suspicion – Fernando Alonso and Mark Webber were both on target to beat his pole time at that point. And the FIA stewards duly found that he had done it on purpose and demoted him to the back of the grid. This episode was dubbed ‘Crashgate’, however Schumacher never gave any insight into that episode nor admitted any deliberate action.

2006年までさかのぼると、ミハエル・シューマッハがラスカスでクラッシュした際は、すぐに彼に対する疑いが巻き起こった。フェルナンド・アロンソとマーク・ウェバーは、二人ともミハエルのポールタイムを上回ることを狙っていた。FIAのスチュワードも、ミハエルが意図的にラスカスにマシンをとめたと正式に判断し、彼を決勝では最後尾からのスタートさせた。この逸話は「クラッシュ・ゲート」を思い起こさせた。しかし、シューマッハは決して自分が意図的にそのような行動をしたとは認めなかったし、本件に関して彼の見解を語ることもなかった。

Ironically, the most vociferous critic of Schumacher that day was Rosberg’s father Keke, who was very outspoken and negative about the seven times champion in comments that shocked Schumacher and Ferrari.

皮肉なことに、当時シューマッハに対して最も厳しく批判をしたのは、ニコ・ロズベルグの父親のケケ・ロズベルグだった。彼はきわめて率直に、かつ否定的に、シューマッハとフェラーリに対する発言を繰り返した。

This one is more finely balanced, with some pundits like Damon Hill certain that Rosberg did not do it deliberately, while others are suspicious. There is no prevailing view on this one in the F1 paddock.

今回のモナコでのロズベルグとハミルトンの一件に関する周囲の姿勢は、2006年の時に比べれば、よりバランスがとられている。例えばデイモン・ヒルは、ロズベルグが意図的にやったとは考えられないと述べている。しかしヒルのような考え方は、パドックで広く受け入れられているとは言えない。多くの人間は、ロズベルグに対して疑念を抱いている。

The matter went before the FIA stewards, who have better tools and equipment to measure and compare to previous laps and to analyse than back in 2006 and certainly better than any outsider or media pundit. Derek Warwick is the FIA driver steward this weekend and he is both very experienced in that role and a man of integrity.

FIAのスチュワードたちが話し合った際には、それまでの周回と比べたり、2006年のシューマッハの一件と比べたりもしただろう。他のどんな部外者やメディアの人間よりも、彼らは分析のためのよりよい道具やメカを持っている。今週末のゲスト・スチュワードはデレック・ワーウィックであり、彼はとても経験豊かであり、かつバランスのとれた人間である。

The stewards have accepted the arguments and ruled the matter closed but the debate in the paddock and within the Mercedes camp are likely to go on.

スチュワードは「意図的ではなかった」というロズベルグの説明を受け入れ、本件についてのペナルティを課さないことを決めた。しかしパドックにおける議論は現在も続いているし、メルセデスのチーム内においてもおそらく続いているだろう。

以上、ジェームズ・アレンのブログから記事を紹介した。当事者たちのコメントから、2006年の一件、そしてパドックの雰囲気までをバランスよく伝えていると思われる。

前回のスペインGPで、ドライバーズ・チャンピオンシップでハミルトンがロズベルグを上回り、ニコから笑顔が消えたと言われていた。今回の一件が意図的なのか、そうではなかったのかは、もはやわからない。しかしロズベルグがワールド・チャンピオンになる器なのかそうではないのかを後に判断する際に、そのターニング・ポイントとして語られる事件になるのかもしれない。

個人的にはメルセデスの二人はこれまで「仲良しコンビ」であることをアピールしてきたが、ついに「ギスギス」してきたなぁと、しみじみしているところである。

(C) 記事出典: Hamilton body language leaves little room for doubt as Rosberg keeps his pole // James Allen on F1 – The official James Allen website on F1

(CC) 画像出典:Lewis Hamilton | Flickr - Photo Sharing!

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