F1ワッチ (F1watch)

Watching the Formula One from an Armchair

タバコ会社はモータースポーツに戻ってくるべきだ

ある一定の年代までのF1ファンの記憶には、タバコ会社のカラーリングのマシンが刷り込まれている。それは古き良き時代の象徴であり、F1に熱狂していた自分自身への甘酸っぱい記憶でもある。だから、もしも現代のモータースポーツにタバコ会社が戻ってくるとして、何か問題があるのだろうか?と考えることは不思議ではない。実際、タバコ会社が帰ってくることによって解決される問題は多いのかもしれない。今回はまさにその問いかけが、どこからともなくリツイートでまわってきたので紹介したい(We Need Cigarette Companies Back In Motorsports Now)。掲載元の『Jalopnik』は、車・モータースポーツ関連の記事を掲載するメディアのようだ。

Sutton Tribute

タバコ会社のスポンサー活動は、ほぼあらゆる場所で禁止されてきた。

Tobacco makers have been barred from sponsorship nearly everywhere.

モータースポーツもその例外ではない。

First, let me name all the cons that come with letting cigarette companies sponsor motorsports:

まずは、モータースポーツにタバコ広告を掲載すべきではないという立場から、その理由を列挙してみよう。

...ummmm. Oh, maybe some people will choose on their own to begin smoking even though they know all of the health risks?

……んんんんんん、えーと、たぶん、タバコには健康リスクがあることを知りながらも、タバコを吸い始める人がいるかもしれない?

Ok, with that out of the way, let me name some of the pros

わかった、じゃあ反対意見はともかくとして、賛成意見を挙げていこう。

Budgets: Cigarette companies make boat loads of cash. Boat loads. [....] If Gold Leaf and John Player Special never sponsored Lotus, we probably would be decades behind on aero development. Cigarettes: The carcinogen of innovation!

予算。タバコ会社は豊富な資金を持っている。もしゴールドリーフやジョンプレイヤーズスペシャルがロータスのスポンサーにならなかったら、私たちはおそらく空力開発において数十年は遅れをとっていただろう。タバコとは、イノベーションを生む発ガン性物質なのである!

Drivers: With big budgets came amazing drivers. Ever wish that we didn't need pay drivers in any series? Cigarettes are the answer.

ドライバー。巨額の予算があれば、素晴らしいドライバーたちを走らせることができる。チームに資金を持ち込んでシートを確保するペイドライバーを必要としないスポーツを望むなら、タバコがその答えだ。

Liveries: Holy crap. The liveries. Marlboro McLaren and Team Penske. John Player Special Team Lotus. Gitanes Ligier. Rothmans Porsche and Williams. Mild Seven Benetton. These are the liveries you remember when you think of motorsports. Now what do we have? Energy drinks and banks. Boring.

マシンのカラーリング。なんてことだ。カラーリング。マルボロ・マクラーレン、チーム・ペンスキー、ジョンプレイヤーズスペシャル・チームロータス、ジタン・リジェ、ロスマンズ・ポルシェとウィリアムズ、マイルドセブン・ベネトン。あなたがモータースポーツについて思いを馳せたとき、こうした多くのカラーリングを思い出すだろう。今、いったいどれぐらいのカラーリングが思い出せるだろうか。エナジードリンクに銀行。退屈だ。

Lifestyle: Smoking is dangerous. Racing is dangerous. If ever there was a sport that cigarettes could be related to, it's motorsports. [....] But the drivers are so health conscious these days that you won't see Vettel lighting up a Virginia Slim after a race win or Button taking a drag of a West when he's passed by Kevin Magnussen. However, you will see Kimi Raikkonen constantly smoking Marlboro Reds because that's just what I imagine Kimi would do.

ライフスタイル。喫煙は危険だ。レースは危険だ。もしタバコがピッタリくるスポーツがあるとすれば、モータースポーツ以外に無い。[...] しかし現代のドライバーたちは健康指向だ。ベッテルがレースに勝った後にヴァージニア・スリムに火をつけるところは見れないだろうし、バトンがケビン・マグヌッセンに負けたからといってウェストのタバコを吸うこともないだろう。しかしながら私の想像によると、キミ・ライコネンが常にマルボロ・レッドを吸っているところは見ることができるかもしれない。

Of course, cigarette companies can't come back. People will say that viewers will be so influenced by the writing on the sides of cars and the advertisements that they will immediately start smoking. But how would that happen? Would the reintroduction of tobacco advertising in motorsports eliminate free will from the populace?

もちろん、タバコ会社がモータースポーツに帰ってくることはできない。視聴者はマシンのサイドにかかれている文字や広告に大きな影響をうけると言われている。すぐに喫煙者になってしまうという。しかし、どうやったらそんなことが起きるだろう? タバコ広告をモータースポーツに再導入することによって、一般大衆の自由意思が奪い取られてしまうのだろうか?

No.

そんなことはない。

Without tobacco advertising, we'll be stuck with series that have limited promotional capabilities and shit drivers in way too many cars.

タバコ広告がなければ、私たちはごく限られた広告スポンサーと下手くそなドライバーを多くの車で走らせるシリーズに途方に暮れることになるだろう。

いかがだろうか。現代のF1にうんざりしながらも付き合い続けているファンの中には、タバコ会社カムバック待望論を抱いている人が少なくないのだろうか。それでも思考実験としては面白い。

しかし残念ながら、歴史は繰り返さない。現代のタバコ会社がどれほど豊富な資金を持っているのか僕にはわからないが、現在の状況下でタバコ会社にできることはエナジードリンク会社にもできるのではないだろうか?

タバコ会社は、多くの人が広告に影響されてタバコを吸うようになるから広告を出すのだから、もしも誰も広告に影響を受けないのであれば、そもそもタバコ会社は広告を出す必要がない。だから上の記事の議論は、少しおかしい。

要するにモータースポーツには「お金持ちのパトロン」が必要だというのがこの記事の趣旨だが、僕の考えでは、大金を出してくれるスポンサーを見つけるよりも、自分たちが使う必要があるお金の量を減らすほうが現実的だ。その意味で、当ブログでも紹介している「予算制限」関連の記事をぜひ併せて読んでいただきたい。

(C) 記事出典:We Need Cigarette Companies Back In Motorsports Now

(CC) 画像出典:Sutton Tribute | Flickr - Photo Sharing!

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